データ・AI利活用における留意事項、データを守る上での留意事項
授業概要
総務省の「情報セキュリティサイト」を教材とした課題解決型の協働学修を実施する。まず、事前講義で、データ倫理、情報セキュリティ、悪意ある情報搾取や情報漏洩等によるセキュリティ事故の事例などを学ぶ。それを踏まえて、学生は、「情報セキュリティサイト」に記載されている事例を1つ選択して、選択した事例に関連する過去の実例をインターネットで検索・調査する。
自身の調査結果を踏まえて、次に、学生どうしでアンケート調査を実施する。例えば、チェーンメールを受信したことがありますか、ネットショッピングで気を付けていることがありますか、などの質問紙をgoogleフォームを使って学生ひとり一人が作成し、学生どうしが互いの質問フォームに回答をする。これらの調査結果を踏まえて、「インターネットを安全に使うためにはどのようにしたらよいのか」を、多面的な視点から考察する。
教材として利用したホームページ*
※外部サイトへリンクします
「情報セキュリティサイト」を活用したPBL(協働学修)の手順
協働学修の目的
インターネットを安全に使うためにどうしたらよいのかについて、協働しながら最適な解を見出します
協働学修にあたって
インターネットセキュリティについての事前講義を踏まえて、「情報セキュリティサイト」を使いながらグループワークを実施します
協働学修の流れ
インターネット調査、同僚間アンケート、ピアレビューの3つのステップで協働学修を実施します
同僚間アンケート
情報セキュリティーについて学生が互いにアンケートを取り合う
アンケート調査をするうえで、インターネットの利用は非常に有用なツールとなる一方で、情報漏洩やセキュリティー事故などの危険性もある
個人情報の保護やプライバシーの保護についても考え、そのうえで、アンケートフォームをどのように設定すればよいのかも併せて学ぶ
課題設定から始まる一連のデータ分析プロセスを体験できるとともに、身近な学生どうしの生きたデータを使った分析ができる
さらに、他者のアンケートに答えることで授業に参加している意識が高まり、学修意欲が向上すると考える
「同僚間アンケート」の手法については、下記の発表会論文にて詳しく紹介しています。
西牧可織、二瓶裕之、“クラウド活用による同僚間アンケート調査を取り入れた問題発見課題解決型協働学修”
ピアレビュー
オンライン発表会サイトを使ったピアレビューを実施します
オンライン発表会サイトでは、TAなどのフィジカルな人ではなく、AIが座長を務めます
AI座長は、発表要旨やレビューコメントを機械学習により解析をします
解析結果に基づいて、AI座長は、他者がどのような観点でレビューをしているかをワードクラウドで可視化したり、お勧めのレビューリストを提示したりします
ピアレビューを通して、「インターネットを安全に使うためにはどのようにしたらよいのか」を、多面的な視点から考察します
ピアレビューに関しては「科研費(基盤研究C)19K03089:クラウドを活用してピアレビュー分析にまで学生が関わるプロセスを取り入れた協働学修」(外部サイトへリンクされます)にて進捗報告・成果報告をしています
教材として利用した内製AI
AIが座長を務める「オンライン発表会サイト」の中でオープンソース化できたモジュールを公開しています
修得するスキル
「情報セキュリティサイト」の利用を通して、個人情報、データ倫理、情報セキュリティについて概説できる
情報漏洩などによるセキュリティ事故の事例を列挙できる
データ・AI活用における負の事例を列挙できる
アンケートの質問項目の設定を通して、データバイアスについて概説できる
実施授業科目(授業回)
薬学部:情報科学(10-12)
歯学部:医療情報処理演習(11-14)
看護福祉学部:情報処理演習(13-15)
心理科学部:情報科学(2-4)※2021年度から「情報処理演習Ⅰ・Ⅱ」で実施予定
リハビリテーション科学部:情報処理演習(13-15)
医療技術学部:医療情報処理演習(13-15)
北海道医療大学 情報センター・情報推進課
お問い合わせ先:情報推進課 ips(at)hoku-iryo-u.ac.jp