MDASHオプション項目を学ぶ授業科目
授業形態
「情報科学」において、3回の授業回を1つのセットとして、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」のモデルカリキュラムに記載されているオプション項目を実施する形態で授業を実施しています。本授業科目は看護福祉学部(選択科目)と医療技術学部(必須科目)で実施しています。
授業概要
まず、医療の現場から取得するデータを活用するうえでの個人情報の扱い、時系列分析や回帰分析に関する分析ツールの利用方法を学ぶ。また、アルゴリズムやプログラミングの基礎を学ぶことで、分析ツールをブラックボックス化せずに、その動作原理や仕組みを理解することで、医療の現場で目的に沿って正しく使えるようにする。そのうえで、画像診断などでも活用されている機械学習や診療記録の音声入力などでも活用されている自然言語処理などの「数理・データサイエンス・AI」に関する知識・技能を学ぶ。
学修目標
個人のデータを守るために留意すべき事項を説明できる
データ・AI利活用に必要な道具としての数学および統計を使える
時系列データがもつトレンド、周期性、ノイズについて説明できる
回帰分析(単回帰・重回帰)について説明できる
アルゴリズムやプログラミングの基礎について概説できる
教師あり学習や機械学習の仕組みを概説できる
文章(テキスト)がデータとして処理できることを概説できる
演習課題(カッコ内は実施する授業回)
1.匿名化処理演習(1~3回目)
医療の分野でも広く用いられているアンケート手法に基づく調査・研究においては、個人情報を扱ったり匿名化処理を施したりするスキルが欠かせない
匿名化処理演習演習では、アンケート結果に対してk-匿名化を施すことで、個人情報の具体的な取扱いについて学ぶ
2.データ分析演習(4~6回目)
医療に関わるデータの分析において、時間的な変化に対する時系列分析や目的変数と独立変数に対する回帰分析の手法は不可欠となる
データ分析演習では、新型コロナ感染者数に対する時系列分析や人口と医療施設数に対する回帰分析をすることで、医療に関わるデータ分析のスキルを学ぶ
3.プログラミング演習(7~9回目)
データ分析ツールを目的に沿って正しく使うためには、データを分析する計算プロセスやツールの仕組みを学ぶことも重要である
プログラミング演習では、プログラミングの基礎的なスキルを身に付けながら、分析ツールにおける計算プロセスや仕組みを学ぶ。
4.機械学習演習(10~12回目)
画像診断や病気の早期発見など医療の分野においても機械学習やAIによる予測・判断の技術は欠かせなくなっている
機械学習演習では、画像認識モデル(Teachable Machine)を作りながら機械学習の仕組みを学んだり、単回帰分析や重回帰分析による予測技術を学ぶ
5.自然言語処理演習(13~15回目)
医療分野でも、診療記録の音声入力や電子カルテの解析など自然言語処理技術には様々な応用例がある
自然言語処理演習では、文章を単語に分けて解析する形態素解析や、単語の間の関係性を解析するn-gramやマルコフ連鎖などをスキルを修得することで、文章を生成したり文書間の類似を計算する仕組みを学ぶ
学修内容
北海道医療大学 情報センター・情報推進課
お問い合わせ先:情報推進課 ips(at)hoku-iryo-u.ac.jp